彼岸から見た景色

思ったことを適当に描いてみるエッセイ

トマト収穫のアルバイト

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明け方の空

8月と9月は毎年恒例になったトマト収穫のバイトがある。

毎週土曜と日曜、午前5:00~11:00までの農作業で、普段事務仕事をしていて体が鈍っている私にとっては、なかなか気合が必要な時期になる。

前の日は早めに子供を寝かしつけ、遅くとも22時には寝る。

朝4時には起きて準備をする上に、比較的涼しい青森とはいえトマトハウスの中は猛烈な暑さになるため、夜ふかしをすると翌日バテてしまうのだ。

 

普段6時30分頃に起床する私にとって、朝4時というのはまだ深夜である。

夏至もとうに過ぎて日に日に日が短くなっていくので、9月にもなると作業開始時間の5:00になっても空が真っ暗な日もある。

そんな中でも、新聞配達の若者がバイクで一軒一軒回っていたりするし、コンビニには配送のトラックが停まっていたりする。

そして当然のように空いているコンビニでは、床に数ヶ所置かれたラックの中の商品を、夜勤の店員が一生懸命に並べている。

いつもなら関わらない裏方の仕事をしている人たちが、私の生活圏外の時間にこれほどいるのだと認識する。

 

そんな明け方の中を作業場に向けて車で走っていると、自分が何かとても偉いことをしているような感覚になる。

そして配達のバイクやトラックとすれ違う度に、みんなも偉いな。とか思ったりする。

朝早く仕事をしているからとか、遅くまで残業しているから偉いとか言うのは、ブラック企業的にも思えてあまり好きではないのだが、いざ自分がそういう時間帯から活動しているのを思うと、やはり自分は偉いことをしている気になってくる。

我ながら単純である。

 

私は時給800円という青森県の最低賃金と同等の給料で作業をしているが、早朝の暗がりでのワクワク感だったり、味わえる非日常感、そして作業前の綺麗な朝焼けを見たりすると、この恒例となった夏の苦行も大した苦ではなくなったりする。(運動不足の解消という名目もある)

また、先日は綺麗なトマト8個とにんにくを6個も頂いた。

傷がついて出荷の選別の際に弾いたものだと仰っていたが、見ると売るには問題のない品質で、私の出勤に合わせて用意してくれたのを思うととてもうれしくなる。

とはいえ、毎週トマトを大量に貰っているため流石に消費が間に合わず、その日は得意のバターチキンカレーに贅沢に使ってしまったのだが。

こういう料理のキッカケのおかげで妻も大喜びだ。

手前味噌だが私の作るカレーは中々美味しいのだ。

 

私の8月と9月はこういった夏と初秋の中を過ごしている。

もちろん土日がほとんど潰れてしまうので体力的にツラいのも確かなのだが、若い頃にできる苦労は若いときにしておかねばと言い聞かせている。

一言でトマトの収穫とは言っても、トラックの運転やちょっとした出荷作業など、人生の視野を広げるキッカケになることも沢山ある。

こういう能動的な苦労や勉強が、その人の人としての味になっていくのではなかろうか。